ナナメ32°の自然エネルギー

ゆる〜く、マジメに、ちょっとナナメから、自然エネルギーのこと。

輝かしい時代は、終わるよ〜

「余った土地があるなら、太陽光発電やれば、儲かるで!」

そんなふうに始めた発電事業者もいるんだろうね。

でも、ついにその時代は終わりです。

 

www.nikkei.com

 

今までまるまる電力会社が買い取っていたものを、

これからは、電力を買ってくれる企業や団体、公共などを探す、

つまりきちんと営業しなければなりません。

当たり前っちゃ、当たり前。

 

前にも書いたけど、

ドイツの買取制度は破綻したからね。

今回は「小規模や住宅用は引き続き」らしいけど、

自然エネルギーの原点に返って、

地産地消(売買目的ではなく、自らエネルギーとして活用する)

の精神で!

 

 

 

暑い季節なので、涼しい発電

「小水力発電」といいます。

字のごとく、水力発電の小さいヤツです。

 

これくらいの川の、これくらいの段差があれば、

きっと20kWくらいは発電できると思う。

河川の街灯をいくつか灯せるのではないかな。

 

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もちろん、流れてくる枯葉などの

ゴミを取り除くメンテナンスは欠かせないけど、

一度設置すれば、何十年と使い続けられる。

 

まあ、景観としては、ちょっと・・・なことになるかもだけど、

こういう地道なことが、

無理なく広がっていくといいなと思うんだけどな。

 

 

 

 

 

バイオマス発電に注意せよ!

sustainablejapan.jp

 

バイオマス発電。

廃材やゴミやらを燃やすなどしてエネルギーとし、発電する方法。

石油や石炭を使わないから、いいよね!ということで、

日本では間伐材など利用したバイオマス発電が多いように思われます。

 

ところが、今年のはじめ、EUでは、

「土地利用の大きい燃料を用いたバイオマス発電は、

再生可能エネルギーとは認めない」という決定が下されました。

パーム油やパーム椰子殻(PKS)等を使う場合は、

森林破壊を伴っていないことを保証する認証取得等が義務付けられるそうです。

 

ありゃりゃ、と思ってちょっと調べていたら、

国内の「バイオマス発電」の施設では、

木質チップをわざわざ輸入しているところもあるようで。

ちょっとびっくりしました。

業界では常識みたいですね。

 

その輸入のために使われる運輸燃料などのCO2発生量を換算すると

決してエコとはいえないのではないのでは?

という素朴な疑問。

いやそれよりも、その木質チップを作るために、

現地で労働の搾取や環境破壊は行われていない?

 

製造物ではありませんが、そのあたりのサプライチェーンのチェックは

ちゃんと行われているのかな。

 

「うちの自治体、バイオマス発電やってて、エコなの」なんて、

のんきに思う前に、きちんとチェックする習慣をつけなきゃ。

 

えっ、経団連が、再生可能エネルギー!!

実家で読売新聞をぺらぺらめくっていると

(新聞を取っていない)

目に飛び込んできた小さな記事。

経団連再生可能エネルギーを主電源に」

 

記事によると、これまで原発の再稼働を高らかに発言していたはずの経団連が、

再生可能エネルギーを主電源にという意見を

来週4月8日に発表するらしい。

もちろん、調整用としての火力発電と

安全性を確保した上での原発の必要性も認めているらしい。

 

ちょっと驚いたので、ぐぐってみると、

経団連は昨年10月には、

再生可能エネルギーの主電源化への加速を提言しているようだ。

 

こんなのどこか取り上げてた?

見逃してたのかな。

 

原発技術の輸出が難しくなった今、

世界中で原発に対する包囲網は狭くなってきているように感じる。

 

経団連もやっと重い腰を、いや、

歪んだ方向性を見つめ直す気になりましたか。

ちゃんと報道されるかな。

太陽光発電の買い取りの終わりと、ドイツのそれと。

今年の11月、

住宅用太陽光発電の電力を買い取る、固定買い取り制度(FIT)が終わります。

もちろん、家に太陽光発電をつけているお宅では、分かっていたこと。

慌ててるわけではないでしょうね。

当初、1キロワット48円という、

それまでの売電価格(通常電気料金と同額)からは考えられない高価格でしたから、

皆さん、それなりにお得な気分にはなれたのかな。

 

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FITが始まった時、

再生可能エネルギーの本格的な時代が始まった云々と、

盛り上がったように覚えています。

でも、その当時から、先にFITを導入したドイツのことをちょっと考えていました。

ドイツがFITを導入したのは、なんと1991年。

長い時間をかけて、全エネルギーに占める再生可能エネルギーの割合は、

30%近くになりました。

日本は8%(2017年)ということだから、それはそれですごいこと。

 

でも、電気料金がすっごく高いといわれていました。

ドイツのFITは破綻したのだとも。

実際に2014年の電気料金単価は、2000年の2倍にもなっています。

FITを支えるためには、お金が必要になるわけですから、

賦課金というものが電気料金にのせられるからです。

日本では「再エネ促進賦課金」(電力会社によって違うかも?)とかいう名称で、

時々良くないことのように取り上げられていますが、

再生可能エネルギー普及のためには仕方ないかなあとも、私は思ってきました。

 

日本の場合は、住宅用太陽光発電の買い取りは一旦終わります。

大手電力会社は、価格は下がるけど、買い取りは続けるそうです。

でも、売る先も自由に選べるようになるのだから、

別に大手でなくても、さらに安くなっても、

例えば、もっと再エネにチカラを入れている電力会社に売ることもできる。

 

買う先も売る先も自由。

本当の意味での、電力自由化の時代になっていくのかな。

 

 

 

 

 

 

日立、お前もか!!

以前、陸上の風力発電機の生産から三菱重工が徹底したと書きました。

 

farbon.hatenablog.com

 

そして、今度は日立製作所も生産から撤退したというニュースが、

先日発表されました。

これからは、メンテナンスやIoTに注力していくそうですが、

ふつーに考えて、作らないでメンテだけって、

モチベーションが保つのかなと思いますけどね。

 

と、そこになんともやるせないニュースが。

ずっと故障したままだった琵琶湖湖畔の風力発電が、

ついに撤去されることになりました。

 

www.sankei.com

だからぁ、

風力発電はメンテが大変なんです。

自然エネルギーブームみたいなことで、

ここにあるような街のシンボルみたいなことで、

気軽に導入してはいけないのです。

1基だけでは、メンテにお金かける気がないと採算とれないよね。

ん? 

ということは、日立はかしこい選択をしているのか?

 

原子力発電の再稼働をどんどん進めよ」と言った経団連の会長さんも

何考えてんだよ、と思うけど、

エコ推進派の町おこしを主導しているような方々が、

安易に風力発電を導入しようとするのも、

こわいと思うのです。

 

経団連もエコ推進も、

一緒にちゃんと考えて行動すれば、

この国のエネルギー事情は、もちろん時間はかかるけど、

ちゃんと変えられるのではないかと思うのです。

それくらいのポテンシャルを

うちの国のカシコい人たちにはあると思うんですけどね。

 

エネルギーな坂本龍馬はいないのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり来たか、シェールオイル!

自然エネルギー」とうたいながら、石油のお話を一席。

 

www.nikkei.com

 

石油といえば、中東。

という世界の常識が変わろうとしています。

それは、シェールオイルの出現。

硬い地層の間にある石油で、中東以外の国、

アメリカやロシアなどで埋蔵が確認されていました。

 

10年くらい前だったかなあ、シェールガスとともに開発が活発化していると、

アメリカの現地ではゴールドラッシュならぬ、

オイルラッシュの騒ぎになっているというニュースを見た覚えがあります。

この時に、中東一辺倒だった石油輸出国が変わり、アメリカやロシアの存在感が

またそれまでとは違った要素で大きくなるのだなと思っていました。

でも、一時期、技術的な問題(掘削にお金がかかって採算性がとれない)で、

足踏みしていると聞いていたのですが・・・。

 

ついにロシアをも抜いてアメリカがついに石油生産量第1位に。

やっぱりね、アメリカだよね。お金があるから技術的な問題もクリアできる。

安いんだろうなあ、アメリカのシェールオイル

 

記事にもありますが、アメリカが必死になって中東問題を解決してきたのは、

すべて、「石油」のため。

でも、自分の国で他の国に輸出できるくらいに採れるようになれば、

よその国揉め事に、人もお金もかけなくなるのは当たり前。

何が起きても、知らないよ、ということになります。

 

こわいね。

世界の動向も心配だけど、日本はこれからどこから石油を買う?

精製の技術や基地の問題もあるから、

簡単に輸入先を変えられないどろうし。

 

ほんんと、羨ましいよ、資源のある国は。

よくやってるよ、日本は、資源なしでさ。

 

自然エネルギーのことを気にしていたら、

エネルギー全体のことにも目に入ってくる。

だから、今回はちょっと脱線しました。