ナナメ32°の自然エネルギー

ゆる〜く、マジメに、ちょっとナナメから、自然エネルギーのこと。

安くなったなあ

2019年度の事業用の太陽光発電の買取価格が、14円/kwhになるそうです。

ついにここまで下がったかという感じです。

確か、自然エネルギーの買取制度(FIT)が始まった当初は、

40円くらいでしたよね。

まあ、価格が下がることは、

どの事業者も分かっていたではあるだろうけど、

ここまで下がることが、こんなに早く来るとは予想していなかったのでは。

地域活性化の核となっていることもある自然エネルギー事業。

太陽光発電だけが下がるのではないはず。

目的としては、今後の入札を減らすこととありますが、

現在稼働中の事業も当然のことながら、今後の運営に影響はあるでしょうね。

 

家庭用の太陽光発電に関しても、すでに24円/kwhと決まっています。

こちらも買取制度が始まった時は、48円だったので半分になっちゃったんですね。

さらに今年は2019年問題ともいわれています。

買取制度は10年間固定(保証)と決められているので、

2009年、48円の最高価格で始めたご家庭は、

「これからは、いくらで買い取ってくれるの?」と思ってますよね、きっと。

 

今の流れからいうと、これからの価格は決して高くはないはず。

自然エネルギー事業の正念場を迎えるわけです。

 

www.itmedia.co.jp

 

 

パリが燃える理由

パリの暴動。

地球温暖化抑制に寄与するための

燃料税の増税に反対する勢力のデモが始まり。

news.yahoo.co.jp

タイトルがいいですよね。

フランスだけでなく、

いま地球に住む誰もがホントは思っていることだから。

 

「自分たちが生きてるうちはあんまり関係ないんじゃないの?」

「うちの周りはまあ普通に暮らせてるし」

「ほんとに、温暖化のせい?」 などなど。

 

たとえ、温暖化が進んで最近の天候がヘンだと思っていたとしても、

自分が少々電気を節約したからといって、どうにかなるものではない、

実際に。

 

中部大学の武田邦彦氏は、今でも堂々とこの温暖化を否定しています。

科学的発展の歴史を振り返っても、

必ずしも多数派が正しいとはいえないと思いますが、

現時点では近年の気候変動は、温暖化の影響といえるでしょうね。

しかも、予想よりかなり早いペースで。

 

黄色ベスト側にいる私たちは、途方にくれるしかないのでしょうか。

 

誰が未来の何を目指して、動いていくことが

正しいのでしょうか。

 

 

 

 

 

太陽光発電の出力抑制は、いいの?悪いの?

前回でも少し書きましたが、

九州電力太陽光発電の出力抑制をします。

理由は、全体の発電量が多くなりすぎると、

電力の需要やバランスがくずれて停電につながるから。

 

ん?

それなら、問題になっている火力や原子力を止めればいいのに、

と思いますよね。

まあ、原子力はすぐに止めたりつけたりできないから、

まずは火力を抑制すべき。

確か、国のルール(抑制する順番)でもそうなっているはずです。

 

それに九州電力管内は、太陽光発電の事業者が多く、他の地域のお手本になるような

自然エネルギーを中心とした発電ができる可能性があります。

私たちが考えるような単純な話ではないだろうけど、

数値や道理からすれば、原子力を現在のように4基も再稼働させなくても

いいはず。

 

問題は、太陽光発電の事業者の経営が成り立たなくなるのではないか。

さらに今後、新たな事業者の参入が減ってしまうのではないか、と思うのです。

 

国のルールを外れた行為と再生可能エネルギー普及に水を差す行為。

 

どうした? 九州電力

いや、もし他の地域でも同様ことが行われていたでしょうね。

 

国がやっと示した「再生可能エネルギーをエネルギーの主力に」

という方針の重みは、

メディアはもちろん、まだ誰も感じていないみたいです。

 

 

 

あさイチに、飯田哲也氏登場。

エネルギー業界で知らない人はいない、環境エネルギー政策研究所所長、飯田哲也氏。

10月4日の「あさイチ」登場でちょっとびっくりしました。

 

飯田氏監修の本を読み、再生可能エネルギーの基礎知識を学んだような気がします。

とっても分かりやすくて助けられました。

この業界のことを知ろうと思えば、頻繁に登場する名前。

だから、私にとっては、ちょっと師匠的存在。

 

ところが、この日のあさイチを観て、ちょっとちょっとちょっと!となった。

出演者の疑問や質問をふわっとした答えでかわし、とりあえず(太陽光発電を)

推進したいようにさえ見える。

 

例えば、

再生可能エネルギーの不安定さについて。

「不安定なのではなく、天候で変動するだけで予測できること。いろいろな手段で埋めていいけばいい」

埋めていくのは再生可能エネルギー? 火力や原子力ですよね。そこをはっきり言ってほしい。

 

太陽光パネルが今後、産業廃棄物と化すことについて。

「産業廃棄物全体のほんの0.1%にすぎず、シリコンもガラスも再生できますから」

シリコンのリサイクル技術、まだ実用化に遠くないですか?

 

九州電力では、原子力発電の再稼働が決まり、これ以上太陽光発電でつくられた電力を

買い取らないということですが、という視聴者からの質問には

「九州は最も太陽発電が導入されている地域。だから今後の動きに期待したい」

ん? だから、九州電力の動きに問題はないのかって聞いているのですが・・・。

 

などなど。 

現在の課題もそのまま発言してほしかったなあ。

 

テレビを見ていた、初めて再生可能エネルギーについて知る方は、

全部鵜呑みにしちゃうよね。

だって、NHKあさイチ、だもんね。

 

反対に、

これからは、あさイチの情報を鵜呑みにしないようにしようと、

心に誓ってしまいました。

 

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ちなみに、再生可能エネルギーとは、太陽光や風、波、地熱など、この世界で枯渇することなく、何度でも活用できるエネルギーのこと。自然エネルギーはほぼ同意です。

大きな、大きな、風力発電の風車が倒れたら・・・

「最強の台風です」「これまで経験したことにない暴風雨で」と、

いう言葉も、こう続くと慣れてしまいますね。

人間のワルいところです。

 

さて、関西を襲った台風20号では、淡路島の風力発電1基が根元から倒れている

衝撃的な映像が流れました。

想定外の台風だったとはいえ、設計上では耐えられるはずだったから、

大きな問題になっています。

要因の一つとして考えられているのが、当時この風車は故障で

稼働していなかったこと。

というのも、風車は、強風(だいたい風速25m/s)以上になると、

風の抵抗を減らすために羽根の向きを変えるよう設定されています。

台風当時それが稼働せず、想定以上の負荷がかかり、

倒れてしまったのではないかというわけです。

 

www.kobe-np.co.jp

 

遠くで見ているよりも近づいてみると、その風車の大きさに

誰もが圧倒されると思います。

もちろん周囲には、建物などあるはずもありませんが、

あれが倒れたとなると・・・恐怖です。

 

倒れた風車は、支柱の高さ60mとのことなので、羽の長さは約20mくらいでしょうか。

まず、建設時のそれら部品の運搬作業がスゴイのです。

新幹線などの夜中の大輸送をテレビなどで観たことがあるかもしれませんが、

あれと全く同じ要領で、分解された支柱や羽根などは大型トラックで順次運ばれます。

建設場所は樹木などが伐採され整備されますが、それが山頂や丘の上となると、

さらに樹木などを伐採し、輸送のための道をわざわざ造成します。

建設後は、運営会社にもよりますが、

概ね造成した道を元に戻し、植樹されるそうです。

 

そんな大工事の果てに建てられた風車です。

だから、台風ごときで倒れられたら、いろいろなところが困るのです。

 

さて、次の台風25号が発生したそうですね・・・。

 

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考えてみれば、水力発電も自然エネルギーだよ。

そうなんですよ。

原子力だとか火力だとかよりも、

うーーんと昔からある水力発電は、

太陽光や風力なんかよりも昔から、

自然エネルギーの原点ではあるのです。

 

でも、山を切り崩すなど自然を破壊するということで、

今後日本で新設されることは無いと思われます。

 

ちなみに、先日の北海道地震で最初に復旧したのは、

揚水発電所”という水力発電所でした。

「揚げる水?なんだこれ?」と思った人もいたかな?

つまり上下にダムをつくり、下の水をポンプで上に揚げて、

下のダムに水を落として発電する仕組みです。

 

www.asahi.com

 

そして、水力発電には、「小水力発電」と呼ばれる発電方法があります。

もちろん、水の流れる力を利用することは水力発電と同じですが、

その名の通り、小さな水力の発電です。

1,000kWにも満たない小さな規模がほとんどです。

 

代表的な仕組みとしては、水車。

あとは、川の段差や、田んぼの横を流れる農業用水などに

よーく見ると設置されていることがあります。

なかなか気がつかないです。地味な装置だし 笑

小さな発電だから、つくった電力も”地産地消”が基本なので、

すぐ近くの施設の照明などに使われていることもよくあります。

もちろん、売電して収入を得ていることもできます。

 

水力発電もいろいろな種類があるのです。

そして、意外に身近な小さな川で発電しているかもしれません。

 

 

 

 

太陽光発電、つけていいですか?

神戸市ではこの秋、

10キロワット以上の事業用太陽光発電の設置について

届出制とする条例をつくるそうです。

 

「えっ、今まで勝手につくってたの?」とちょっと驚きですが、

大きなものは、国や県が管理していたみたいです。

10キロワットの大きさというのは、事業用では最小の規模なので、

地方都市単位でこのような条例ができるのは珍しいようです。

 

先日の台風21号で同市内で太陽光発電の設備が崩壊したことがきっかけと

記事にはありますが、

周辺住民へのさまざまな被害や自然破壊の問題は、今までにもたくさんあったはず。

 

設置後の定期的な管理報告や将来のパネルの廃棄計画も義務付けされるようなので、

あの電力の買取制度からの浮かれた気分から、

(「自然エネルギーは儲かるぞ!」という気分)

行政サイドもちょっと冷静になってきたのかなと思います。

 

神戸市だけでなく、全国各地に早く広がってほしい条例です。

普及させなくちゃいけないけど、

自然エネルギーは、

ちゃんと計画し、ちゃんと管理運営し、

そして一刻も早く、自分たちのものにしなければならないと思うのです。

 

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