大きな、大きな、風力発電の風車が倒れたら・・・
「最強の台風です」「これまで経験したことにない暴風雨で」と、
いう言葉も、こう続くと慣れてしまいますね。
人間のワルいところです。
さて、関西を襲った台風20号では、淡路島の風力発電1基が根元から倒れている
衝撃的な映像が流れました。
想定外の台風だったとはいえ、設計上では耐えられるはずだったから、
大きな問題になっています。
要因の一つとして考えられているのが、当時この風車は故障で
稼働していなかったこと。
というのも、風車は、強風(だいたい風速25m/s)以上になると、
風の抵抗を減らすために羽根の向きを変えるよう設定されています。
台風当時それが稼働せず、想定以上の負荷がかかり、
倒れてしまったのではないかというわけです。
遠くで見ているよりも近づいてみると、その風車の大きさに
誰もが圧倒されると思います。
もちろん周囲には、建物などあるはずもありませんが、
あれが倒れたとなると・・・恐怖です。
倒れた風車は、支柱の高さ60mとのことなので、羽の長さは約20mくらいでしょうか。
まず、建設時のそれら部品の運搬作業がスゴイのです。
新幹線などの夜中の大輸送をテレビなどで観たことがあるかもしれませんが、
あれと全く同じ要領で、分解された支柱や羽根などは大型トラックで順次運ばれます。
建設場所は樹木などが伐採され整備されますが、それが山頂や丘の上となると、
さらに樹木などを伐採し、輸送のための道をわざわざ造成します。
建設後は、運営会社にもよりますが、
概ね造成した道を元に戻し、植樹されるそうです。
そんな大工事の果てに建てられた風車です。
だから、台風ごときで倒れられたら、いろいろなところが困るのです。
さて、次の台風25号が発生したそうですね・・・。